サックスのグループ分けはいろいろありますが、選定を頼まれたときは、、
まず、楽器の組み上げや調整の完成度を音色/倍音のばらつきや音程で確認、
中古楽器の場合は、見た目のラッカーの変質や使用感よりも音程の下から上までの均一性や機能性に不具合がないかを見ます。
その次に
音色と音量を聴きます。
話しがそれますが、だいたい大別すると次の二つのグループで、②が好みの場合はその中から探すと近道です。
①息がよく入り、高音へ上がるほど ゴリっとエッジも立つ系
②倍音の響き方が上まで均一で、ソフトに吹くことで、より存在感がでる感じのもの
これらをセルマー社でいうと
①は、マークⅥ後期やマークⅦ、シリーズⅡ、reference54
②は、super balanced action、super action80(シリーズⅡの一つ前のモデル)やシリーズⅢ、Supreme
(マークⅥは、調整の度合い含め個体差が大きい、また製造年代によって鳴り方が異なるなど、判断がデリケートな場合が多いので、経験者かプロに相談される事をお勧めします)
ところで最近は新品サックスの価格が高騰しています。
初めてサックスを購入される方には、まずは、リースをお勧めしています。ヤマハさんも展開されてますね。
リースは気に入ればそのまま買い取りもできるのでリスクが少ないです。
違う感じの楽器を持ちたいな、と思った時には、音色の好みを考えつつ、必要なら選定を行います。価格が抑えられたもので中級の方以上でも煮詰まらず、使える楽器もあります。
以上、楽器選びの参考になれば幸いです。
画像はAntigua左、と右はSelmer Axos

先日、ある楽器店の方に紹介いただいたSelmer社のsuper balanced action、
シリアルからは1954年ごろの製造なので当時の次の世代のMarkⅥの製造開始とかぶる年代、しかもsilver platedというレアなアルトを試奏しました。
silverということもあってか、鳴りは当時の次世代のMarkⅥに近く、むしろ さらに現代的に思えました。10年ほど前に、同じ年代のやはりsilver platedのsbaを吹いたことがありますが、ほぼ同じ鳴りだったので、近いロットだったのかもしれません。
selmer社は年代に限らず、時々silver platedを出していますが、silver platedということの音色の支配力はかなり大きいように思います。
音圧感が、silver platedの特徴なので、そこが好きなフィールの方には いい感じだと思います。
(画像の左は私物のsba)

前半は「レコードを聴いてるみたいです」という感想をいただいたくらいメロディcomposeな感じでソロを構築→後半〜アンコールにかけては、強力なリズムトリオとお客さんのおかげで盛り上げてもらいました。ありがとうございます。
サックスの専門的な話ですが、3年前に、20年使ったマークⅥからSuper Balanced Action(sba)に持ち替えての、初のwith drumのフルカルテットでしたが、コントロールもいい感じでした。
sbaとMarkⅥでは息の入れ方や倍音のピッチ感が違っていて、慣れるのに2年弱かなりかかりましたが、トライアルは現場に限りますね。
曲
●Dindi --fast swing version
●Line for lyons by Gerry Mulligan
●Embarcadero by PaulDesmond
●My foolish heart
●Afternoon in Paris
他
当日のmovie-clipはこちら / アンコールとmember solos
member
with pf 藤嵜佳里、b 吹田善仁、ds 木村優一郎
◎藤原スケジュール次回は7/29の夕方カフェ・タイムにギター森下周央彌氏と神戸です!
お楽しみに!