わたしは凝り性なのか、とにかくそのことに集中するといわゆる寝食を忘れるタイプ。サックスの演奏活動を続ける中でも、リードのことから奏法他、あらゆることにとにかく納得がいくまで追求の手を緩めない笑
そんなことで何十年経った今はさすがにいろんなことが解決したけれど、音色については絞りきれていなかった。
95%の自分の問題はクリヤーで、残りは楽器の選択の課題なのか、、、
sbaも4年吹き込んだのでさすがに息の入れ方など身体の一部。そのうえで、
自分への聞こえ方、
吹き心地、
オーディエンスへの外音、
デジタル録音との相性、、
というフィルターでMarkⅥかsbaのどちらかに決めたい、、
話がそれるけどなぜ一本に決めたいか、、秋に空路での仕事があり、楽器を1本に絞り手荷物としたいのだ。預け入れ荷物check-in baggageでの事故や破損の話はけっこう聞くので保険で楽器が新しくなってもvintage(selmer MarkⅥの8万代)の換えはほぼ不可能。
そんなことで、sbaの息の入れ方でMarkⅥを吹く。ということを先日カフェで試したところ、、、両方の特性をキープした感じが!
これいいんじゃない!?
変な言い方だけど、sbaの息の入れ方でMarkⅥを吹くことで、sbaよりsba的??かも。compをかけたsbaのようなフィールはデジタルとの相性も悪くない。
絞り切れていなかった楽器の課題もクリヤーか!!
comp limiter reverb EQすべて無し。少し音量は上げてお聴きください
recorderはRoland R07(無指向マイク2本なので木管録音向きです)
余談ですが、MarkⅥかsbaを吹き分けるとネックの角度の違いを感じるので比較してみるとかなりの違い。
秋に10年ぶりのコラボ・プロジェクトでご一緒するpiano Etsuko Mader氏の一時帰国でのGigでした。
前作アルバムから10年、私も自分のコアな【描き方】が、より表出されてきていた中で、、当日、音を重ねるうちに素晴らしいpianoのダイナミクスや息づかいから柔軟なコラボが生まれ、、answer-responseが嬉しく、一瞬の2セットになりました。
時間が許せば3セット、4セットと音を出したかったくらい。
おかげさまでたくさんのご来場いただいたお客様、本当にありがとうございます。
お客さんから後日メッセージで、ある曲について「藤原さんの魂の叫びのように聞こえ胸が熱くなりました」と。
心の情景やサウンドがplayerとリスナーの心とつながる、、古来から続くそんな生演奏の同期と感動、、。
当日はEtsuko氏の旦那様のU.S.Las Vegasの超多忙で素晴らしいsaxophonist RobMader氏もsit in、おかげさまで素晴らしいsoundでのコラボに感謝!
Rob氏は、またbass西川さとし氏とdrums光田じん氏のすばらしさを賞賛されていた、こともうれしく、終了後はsax reedのブランドの話しから湿度と鳴りの関係などコアな奏者談義が続きました。。。Nice to meet you this September!
sax Kenichi Fujiwara
piano
Etsuko Mader
bass Satoshi Nishikawa
drums Jin Mitsuda
【sbaを吹いた副産物】
今までの手持ちの楽器としては、
(高校の吹部の備品になぜかあった)MarkⅥ︎▷▷国産プロモデル︎▷▷MarkⅥ数本の後︎▷▷sba︎▷▷再びMarkⅥですが、この中でかなり繊細なのがsba。
3年間sbaだけを吹きましたが、アンブッシュア(口の形)も変わりました。息の入れ方も変化、マウスピース等のセッティングもシビアになり、目標音に到達できたわけですが、その中で得た副産物は、、sbaの実音像を感覚で覚えたこと。
例えばsbaアルト奏者のPaul DesmondのCDやレコードで聴ける音は、アプリ/ソフトに落とし込んで波形を取ればわかるのですが、ものすごくコンプ(聴きやすく心地よい音域を上げ、それ以外を切り落とす処理)がかけられています。つまりwebデータやレコードCDで聴ける音は、そのまま=生音でなくメイクされているわけですね。
sbaの生音の感覚を、MarkⅥ等の他の音像の大きい楽器にも知識でなく感覚的に応用できる = sbaのテイストをベースにしながら音をアウトプットできる。そんな引き出しが増えたことは収穫でした。
Stan GetzもMarkⅥへ移行しましたが、balanced actionの質感はそのままで、Ⅵのガリッとしたハスキーさが加わりました。