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KenichiFujiwara 

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サウンドを聴いた時、この音いい音だなあ、、逆に刺激が足りないなあ、、などと感じるとき、耳は「実は」どこまで本当に聞き取れているのでしょうか。。


まず「音色」のイメージはどのように決まるのでしょう、、

生楽器は、実音(基音)と同時に、倍音(共鳴音)という音が鳴っています。

たとえばサックスでドを吹いたとき、オクターブ上のド、オクターブと5度上のソ、さらに2オクターブ上のド、、、というふうに順番にはド、ド、ソ、ド、ミ、ソ、シ♭…という音が共鳴しています。そしてそれらの音の割合の感じ方が「音色」のイメージとなるわけですね。


本題に戻りますが、そうした音色の成り立ちから考えると、実際のサウンドは固定的ですが聞き手の耳の感度は違うわけで、人によって音色の聞こえ方が違っているのではないでしょうか。


人は、最初に聞く音、、内耳が完成する妊娠5ケ月後の胎児の場合、羊水の中で伝導する約8000ヘルツ以上の高周波音を、骨導音として聞いているそうです。


その後、日常生活でよく使う帯域は自然と訓練されている状態ですが、逆にあまり使わない音域を中心に年齢に応じて衰える場合が多いといいます。


一方で衰えた聴覚の再構築も訓練により可能ということも言われていますから

実際に鳴っている音色を嗅ぎ分けるには、普段からより広い音域に接していることが大切、ともいえるのではないでしょうか。


グランドピアノのラの音440HZのA音からは倍音を含めると15000Hzあたりまで鳴っている(モスキート音が18000HZ)ことを考えると、生の音楽を普段から日常的に聴いている人は自然と可聴帯域を落とさないでいられる、、ということがいえるかもしれません。



参考文

「加齢による聴覚の変化とDPOAE」

「モーツァルト音楽療法で未病克服力をつける」

「Digiland 基礎知識」



楽器の話がつづきます、、

もともとリガチャーの流れとしては歴史的に 3社のシェアが大きかったようです。

Brilhart、 Herounard et Benard(各社にOEMしていた)、Selmerです。

リガチャーの本来の役割りは、マウスピースのリードを、脱落しないように取り付け/固定するというものなのですが、Brilhart(ブリルハート)だけは、当時その本来のリガチャーの役割りに加えて、''ブリルハート特有の響きサウンド"が付加されていました。

細かく見ると3社とも響きの特徴はあるのですが、つまりは、種々のリガチャーのスタンスを大きく分けると「シンプルな響き」と「何かを付加した響き」のどちらかになるのだと思います。

Selmerは「シンプル系」の典型ですが、一時的にネジスクリューがすごく大きいもの一本でウエイト的な質量のあるタイプのもの(画像)も出していました。 これも「何か付加された響き」を出す意図があったのでしょう。その後また「シンプル系」だけになりましたが。

現行のリガチャーを選ぶときもまずはこの2つの流れがあることを知ってチョイスすると近道だと思います。

近年では、響きを妨げない「シンプル系」で柳澤の「魔法のりがちゃん」。リードとマウスピースの特性がよく響きます。80年代に小豆沢の工場で初期ロットのものを吹いたときのものはいまだに使っています。

その後、「付加系」で、ウエイトの変更や着脱が可能という発想のBullseyeブルズアイ。

付加系ですが、セッティングにより、リードとマウスピースの特性がシンプルによく響きます。

同じく「付加系」で、Vandren optimum。これは固定ウエイトと、さらにリードとの接点の形状を変えれるというもの。

よく使います。 「付加系」で、BG tradition。リードとの接点がレール状になっていて、ブライトでラウドに鳴ります。 、、等々 現代ではたくさん店頭でみることができます。

「材質の違い」や「メッキの違い」のバリエーションも多いですが、基本的には、「シンプルな響き」か「何かを付加した響き」かのチョイスですね。

サックスの原料は真鍮でそこに通常はラッカーが塗られています。

経年劣化でラッカーが落ちたものや、最近は新品の出荷時点からアンラッカー/ノーラッカーのサックスもあります。

そもそも、ラッカーの塗られたものと、塗られてないものでは音色等に違いはあるのでしょうか?

わたしは「違いはある」と思います。

ラッカーの塗られた楽器は真鍮の振動がラッカーの層で蓄えられて効率よく空気を振動させる。 「息→音」変換の燃費がいいイメージで、吹奏感はモチっとしています。 自分の音をモニタリングしやすいです。

一方、ラッカーのとれたビンテージ楽器の褒め言葉で「枯れている」とよくいいますが、 ラッカーのない分、音のモチっと感はいい意味で少ないです。 そして軽い吹奏感が心地よいともいえます。 そのような状態のビンテージの個体を「枯れている」と形容するのですね。

余談ですがビンテージの「枯れ」感はラッカーだけではなく、 各ジョイント接合部の音伝達のスムースさも影響するようです。

それから、サブトーンはラッカーの有無とは別のテクニックです。

ジャズの先人はどうでしょうか。。

ソニーロリンズSonyRollinsはあまり古い楽器は吹かなかったそうです。 リーコニッツLeeKontzやポールデズモンドPaulDesmondもラッカーのおちた楽器を吹いているのは画像でも見たことがありません。

しかしズードシムズZootSimzは晩年はラッカーがほとんど残ってないsbaです。

どちらが好きかは人それぞれです。。

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